2011年12月5日月曜日

川崎区浮島の原子炉施設が再運転しています!








































タウンニュース12月2日号

・東芝研究所原子炉施設、再運転へ

東芝原子力技術研究所(川崎区浮島)が先月29日から試験研究用原子炉施設の運転を再開した。市の危機管理室には市民から不安視する声や問い合わせが相次いでいるという。

運転を再開したのは研究用原子炉の一種「臨界実験装置」と呼ばれる施設。今年3月4日から運転を停止しており、東日本大震災が起こった11月は稼働していなかった。同研究所は7月から定期的に検査委を開始し、11月18日に文部科学省から合格証受理して運転再開に踏み切った。

川崎市はこの間、今年5月に同研究所にたち理気検査を実施し、運転再開にあたっては市に報告することを同研究所に要請。先月24日には同研究所所長に対し、施設に対する情報の公開や安全対策の向上などをまとめた要望書を提出した。今後は「川崎市原子力施設安全対策協議会」を設置し、施設に関する詳細な報告書を受けて立ち入り検査を実施すつ方針。

ただ、そう研究所が再開を発表して以降、川崎市には「なぜ再開を許可したか」 「何とかしてさいかいをとりやめられないのか」という不安視する声が1日10件程度のペースで寄せられているという。

市の危機管理室では「後悔しないことで市民を不安にさえてしまうこともある。こちらからも積極的な情報開示を東芝側に求めていく」と話している。

同研究所によると、燃料からの放射線量が低いため、遮断は必要なく燃料棒を直接取り扱うことができるという。
東芝広報室は「原理力人材育成として研究者の炉物実験への受け入れも行う予定。施設についての情報公開も十分にしている」と話している。

以上、記事より。

以下、東芝の原子炉施設の概要


最大熱出力は200Wで、発電所で発電所と比較しますと、代表的な電気出力110 万kW 級の原子力発電所では定格の熱出力が330 万kW くらいですので、NCA の最大熱出力200W はその1650 万分の1 です。NCA では出力と運転時間が小さく、出力200W に換算すると運転時間は1~2 時間程度になります。定格出力で連続運転する発電所と比較すると、1 年あたりの出力は1650 万分の1 より更に小さな割合になるそうです。


○最大熱出力が200W と低いため、運転中も温度の上昇は測定できない程度に小さく、冷却する必要がありません。
○燃料は棒状の形状で燃料棒と呼んでいます。出力が低いため燃料は減らず、燃料は繰り返して使用することができるので、いわゆる使用済燃料は発生しません。
○燃料室と炉心タンク間で燃料を移送する場合に、燃料からの放射線量が低いため遮蔽は不要で、所員が燃料棒を直接取扱うことができます。
○運転は、短時間の運転を1日に数回行うもので、発電所などのような長時間の継続的な運転は行っていません。出力は0.1W 以下の場合が多く、実験の目的により出力を上げる場合もありますが、50W 以下の運転を行っています。
(東芝の報道資料より)詳細はこちら

福島原発事故の悲惨な状況に直面してなお、まだ原子力施設での実験をしようとする東芝の姿勢が恐ろしいです。
ベトナムなどに原子炉を輸出していこうとする日立など、日本の企業、日本という国が海外からどう見られているかは、想像するのも悲しいです。
安全な廃炉の研究や放射能汚染の除去研究のほうが、これから原発がどんどん廃炉になっていくことを考えれば、安全な廃炉研究や効果的で安全な放射能の除去などの施設のほうがよっぽどビジネスとしても企業のブランドイメージとしても将来性があると思います。

川崎市は廃炉の施設を含め、(株)東芝研究炉管理センター、武蔵工業大学原子力研究所 日立エンジニアリング(株)王禅寺事業所(株)日立製作所電力・電機開発研究所王禅寺分室があります。施設の詳細はこちら

川崎市が率先して、この原子炉の施設を廃炉の研究施設や放射能除去研究施設にするように、積極的に取り組んでほしいと思います。

とにかく、もう原子力の時代は終わりました。
原子力施設を増やすことは、膨大な放射能汚染をいまだにクリーンできない科学技術しか持たない人類には扱ってはいけないものだということは明白です。

すべての原子力施設を一刻も早くなくしていく方向に、日本がどうしてなれないのか。
子どもたちが大人になったとき、もう日本に住めないということがないようにしたいと、強く思います。

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