2011年12月29日木曜日

たんぽぽ舎さんより-食品の放射線量安全基準

★1.基準「100ベクレル」は妥当か?-食品や飲料水の新基準について
   全体としては「まだ10倍以上は高すぎる」、ゼロベースに、
   少なくとも5ベクレル以下に
                       山崎久隆

 食料品や飲料水からの放射線被曝限度をどのように捉えるかについては、既
に一定の基準がある。いろいろな場面や物質から様々に被曝するのが現実の社
会なので、全体を足して1ミリシーベルトを限度とした場合、個々の限度は
10マイクロシーベルト(100分の1ミリシーベルト)相当に割り当てると
考える。
 例えば「飲料水から10マイクロシーベルト」「主食から10マイクロシー
ベルト」「副食から10マイクロシーベルト」「空間から10マイクロシーベ
ルト」「医療用線源から10マイクロシーベルト」などという具合にである。
 この逆算から出てくる一つの被曝源が「震災廃棄物」であり、それを処理処
分した場合の被曝線量を10マイクロシーベルトに抑えるには100ベクレル
kgとすると決めたのがクリアランスレベルの考え方を踏襲したものだ。実際
にそうなるかどうかは条件が多岐に変化するため分からないが、この程度に抑
えておけば、悪い条件が重なっても10マイクロシーベルトを超えないだろう
と判断したと言うことだ。
 問題は多く、私は反対だが、クリアランスレベルは既に2004年に導入さ
れている。原子炉等規制法の改正として実施されているので、今回の原発震災
によって決められたということではない。キロあたり8000ベクレルとか、
10万ベクレルなどといった恐ろしい環境省の「暫定処理基準値」のほうは、
これに照らせば違法であると言わざるを得ない。(放射性廃棄物として適切な
施設で焼却するか、または密封管理した専用処分場に処分する)
 食品の限度を100ベクレル/kgにした場合、どの程度の被曝量に相当する
のか、これについてはおおむね飲食物の摂取で「1ミリシーベルトには達しな
い」ということで導入されるようだが、これは今までの考え方からは10倍以
上も高すぎる。
 「厚労省は、仮に新基準値上限の食品を一年間食べ続けることも考えにくい
ため、実際には0.7ミリシーベルトをかなり下回るとみている。」という厚
労省の「解説」が茨城新聞に載っていたが、これも間違った考え方である。基
準値というのは、これを超える場面も想定をして、悪い条件が重なっても十分
安全側に入る程度に設定しなければならない。つまり、規制値一杯の食品ばか
り食べたとしても目標の被曝限度の10分の1(厚労省の言い方に沿うならば
100マイクロシーベルト)程度に収まるようにすべきなのだ。
 安全規制値とは、そのような考え方で決めるものなのである。
 さて、この「100ベクレル/kg」にしろ「500ベクレル/kg」にしろ、
これはいわば「我慢量」である。原発震災により日本中に拡散した放射能を誰
がどれだけ「引き受けるか」という問題だ。極めてパーソナルな問題であると
同時に、責任を分担すべき人とそうでない人がいるだろう。そこをはき違えて
はならない。
 「未来の世代にツケを回すな」これは反原発運動がチェルノブイリ原発事故
の頃に私たちが主張したスローガンだったが、いつしか「未来の世代に負担を
残すな」という言葉が「高レベル放射性廃棄物処理処分」の場面でNUMOに
より主張されだした。この本末転倒振りに唖然としたが、今度は未来の世代を
「過度に」被曝させるような「被曝基準」を政府自ら作り出した。それも「安
全基準だ」として。
 依然として安全神話が形を変えて再生産されてるだけで無く、とうとう自ら
言っていることの論理矛盾にも気づかなくなっているらしい。
 成人、子どもたち、乳幼児、産婦別に、さらに「水<牛乳<主食<野菜類<
魚肉類<その他」という段階を設けた摂取限度をもうけるべきだろう。
 既に原発を作り続けてしまった世代からの、最後の罪滅ぼしが出来るとした
ら、未来の世代を可能な限り「飲食物を通じてはゼロ被曝」に近づける努力を
こそ今すべきなのだ。特に学校給食のように、子どもたちが摂取するシーンで
は、ゼロベース、現実的には少なくても5ベクレル以下を測定できる装置で
「測定限界以下」とするべきだ。40ベクレル/kgはやはり10倍高すぎる。
 全体としては「まだ10倍以上は高すぎる」これが今回の「100ベクレル
/kgなどの新規制値」に対する私の意見である。

神奈川県内の放射能記事

























朝日新聞【川崎北部面】12月29日の記事

横浜市の小学校給食
食材基準40ベクレルに強化

小学校給食の放射線量の測定について、横浜市教育委員会は、食材の安全基準を1キロ当たり500ベクレルから40ベクレルに強化した。

「厚生労働省の新しい規制値が出るまで、40ベクレルが自治体の判断の目安になる」とした中川正春・文部科学省の発言を受け、基準を見直した。数値については厚労省の新基準が正式に決まった後、改めて検討する。

市教委は10月から、1日1校を選んで、給食に使われる野菜や牛乳など全食材について検査を実施している。

以上記事より

2011年12月26日月曜日

市政報告 市の放射性物質対策

12月23日のタウンユースより



川崎市議会議員 自民党 ひろた健一

市では現在、保育園、幼稚園、学校のほか、水道、大気、食品、河川などさまざまなものを対象に放射線量の測定を行っています。

市内の浄水場では毎日採水し、測定結果を月曜日から金曜日まで公表しています。

大気中の放射線に関しては川崎区の公害研究所と麻生測定局1時間に1回測定しています。

先日、2回目の市内の保育園・幼稚園の測定結果が公表されました。この10月から11月にかけての測定では高い数値はありませんでしたが、雨どい下などは平均して少し高い数値となっています。基本的には全市的に基準値以下の数値で落ち着いています。

市では局地的に高い線量が測定された場合、3段階の対策を実施いています。毎時1マイクロシーベルト以上の場合は速やかに飛散防止と立ち入り禁止処置をし、線源を除去します。毎時0.38マイクロシーベルトを超えた場合は線源除去を実施します。また、毎時0.19マイクロシーベルトを超えた場合は天地返しや埋め戻し、洗浄といった方法を使って現地で放射線の低減化措置をします。

除去した物質については当面は浮島1期埋め立て地内で保管されます。とはいえ、来年2月以降には保管容量の超過が予測されます。そこで1期埋め立て地に新たな保管所を設けます。これにより来年7月までの保管が可能です。

最終的に放射性物質をどのように処理するのかは決まっていませんが、取り急ぎ、市民から放射性物質を遠ざけるための処置をとっている段階です。

市では今後も観測を継続し、情報提供に努める方針です。市政に携わる者として、しっかり監視していきます。

以上記事より。

2011年12月24日土曜日

高木学校山田千絵氏講演会ー原発事故から未来のいのちを守れるか?

神奈川ネットワークあさおさん、とめよう原発あさおさん主催の講演会のお知らせです。

高木学校 山田千絵氏による講演会


原発事故から未来のいのちを守れるか?
ー放射能汚染・ひと・たべもの・環境ー

2011年3月11日以降、福島第一原発からの放射性物質の放出と拡散は広範囲に渡り、長期にわたる放射性物質との関わりは日常となってしまいました。低線量被ばくには「これ以下なら大丈夫という安全量はない」という原則に立ち、放射線の人体への影響と、食品汚染について、これからどう向き合ってゆくのか、お話しいただきます。

日時:2012年2月10日(金)
10時〜12時

会場:麻生市民館 大会議場

小田急線新百合ヶ丘駅北口より徒歩3分
川崎市麻生区万福寺1−5−2
電話044−951−1300

資料代 500円

保育スペースあり
お申し込み電話・FAX044−953−6568

講師プロフィール
高木学校に1999年よりメンバーとして参加。現在、暮らしの中からかえるプロジェクトを中心に活動中。
筑波大学大学院修士課程環境科学研究科修了(環境科学修士)
特場大学大学院博士課程人文社会科学研究科単位取得退学(政治学)
●高木学校とは
ライト・ライブリーフッド賞を受賞した故高木仁三郎が市民の立場から問題に取り組む「市民科学者」の育成を目指し、1988年に設立。


主催:神奈川ネットワークあさお・とめよう原発あさお
http://asao.kgnet.gr.jp/

e-mail:net-asao@md.point.ne.jp

協力団体:脱原発を進める会かながわ、かわさき生活クラブ生協、神奈川ネットワーク運動、多摩、神奈川ネットワーク運動、高津Weネット、WE21ジャパンあさお


小さなお子様をもつ親御さんにとって、とっても大切なお話です。
ぜひ、ご参加下さい。

2011年12月22日木曜日

たんぽぽ舎さんからの転載



★1.食品に含まれる放射性物質の新たな基準値について
     国民の内部被曝を許容する政府の姿勢・基準は
                    今後改めさせねばならない
     乳幼児食品は限りなくゼロに近い基準であるべきだ

              安田 節子(食政策センター・ビジョン21)

○厚生労働省は、一般食品は現在の暫定基準値の5分の1に当たる、1キログ
ラム当たり100ベクレル、乳児用の食品と牛乳は50ベクレルなどとする方
針を発表。厚労省によると、世界保健機関(WHO)の基準を踏まえ、年間被
曝許容上限1ミリシーベルトのうち0.1ミリシーベルトを「飲料水」に振り
分け、1キロ当たり10ベクレルと設定。その上で食品中の放射性セシウムに
よる年間被曝を残る0.9ミリシーベルト以内に抑えられるよう、平均食品摂
取量などを考慮し、「一般食品」はセシウムで100ベクレルとした。「乳児
用食品」と「牛乳」はセシウムで50ベクレルとした。

 5分の1になったから、よかったと思う向きが多いかもしれない。しかし、
暫定基準を正式の基準に改め、今後長く運用される基準としてみると、国民の
内部被ばくを許容する政府の姿勢が見て取れるのだ。

 ICRPの勧告をもとに、日本では、法律で定めた公衆の年間被曝限度は外
部被ばく、内部被ばく合わせて1マイクロシーベルト(自然放射線被ばくと医
療被曝を除く)となっている。暫定基準値はこれを大幅に上げて設定された。
内部被曝だけで17マイクロシーベルトを許容し、これを4つの核種グループ
に割り振り、セシウムは5マイクロシーベルトとした。5つの食品ジャンルに
1マイクロシーベルトづつ割り当て導き出したのが500ベクレル/kgの基
準だ。暫定基準は通常の食品安全基準とは異なり、安全を担保するものではな
い。非常時のがまん値なのだ。今回それを5分の1の100ベクレルに引き下
げるというが、依然高すぎる。この規制値で出回る食品を国民が今後ずっと食
べ続けるなら、内部被ばくによって計り知れない数の健康被害を生み続けるだ
ろう。放射線にはこれ以下なら安全という閾値は存在しない。閾値の定められ
ない汚染物は食品に残留してはならないのが食品衛生法の原則だ。非常時の暫
定から通常規制にもどすのだから、国民の内部被ばくを防ぐ基準にならなけれ
ばおかしい。飲料水はWHO基準の10ベクレル採用というが、WHOは放射
能関係の基準策定においては、IAEAの了解を得なければならない協定が結
ばれており、そのためWHOの基準は推進の立場にたっていると批判されてい
る。飲料水はアメリカの0.111やドイツの0.5のように、コンマ以下で
なければいけないだろう。

○ドイツ放射線防護協会は内部被ばくは年間0.3ミリシーベルト以下として
いる。そして、日本政府に対し、乳児、子ども、青少年に対しては4ベクレル
/kg以上のセシウム137を含む飲食物を与えないように、成人は8ベクレ
ル/kg以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことを推奨してい
る。

 日本の高い数値設定には希釈率0.5を採用していることがある。汚染され
た食品だけを口にするわけではないとし、汚染されていない食品を食べること
で汚染が薄まる「希釈」を考慮しているのだ。この希釈政策を停止するよう、
ドイツ放射線防護協会は11月27日に緊急勧告を発している。放射線防護に
おいては、汚染されたものを汚染されていないものと混ぜて希釈し通用させる
ことを禁止する国際的合意がある。日本の瓦礫処理や食品基準はこれに接触す
ると指摘。

 チェルノブイリ以降、わかってきたのは幼いものたちがこれまで考えられて
いた以上に感受性が高く低い線量で影響を受けていることだ。このことを考慮
して乳児用食品は大人の半分の50ベクレルにしたと厚労省は説明している
が、先の明治の粉ミルク「ステップ」で判明した30.8ベクレルくらいの汚
染があっても今後ずっと許容されることになる。ミルクは薄めて飲むからとい
うが、小さな体にそれだけを飲むのだし、体内被ばくは避けられない。乳児用
食品は限りなくゼロに近い基準であるべきだ。日本では汚染されていない原料
の入手は可能なのだから。

 基準値が緩いと、汚染の低いものと混ぜることで基準を容易にクリアーでき
てしまう。厳しい基準ではそれが困難になる。なによりも放射性物質につい
て、希釈すれば安全という誤った認識は払拭されなければならない。そして内
部被ばくを容認するような基準は改めさせねばなりません。

2011年12月9日金曜日

明治粉ミルクと町田市などの学校給食の牛乳問題について-たんぽぽ舎より-

たんぽぽ舎です。【TMM:No1277
                           転送歓迎

         ◆ 地震と原発事故情報 その262
         5つの情報をお知らせします(12月8日)


 ★1.粉ミルクにセシウム 測定なくして安全なし
 ★2.<テント日誌 12/6()
              たくさんの出会いと交流があるテント
                ―― 経産省前テントひろば 87日目 ――
 ★3.読者から
   イ.柳沢裕子医師『低線量被曝と闘う』講演会のお知らせ
     12月9日(金)東京・大井町
   ロ.「原発責任・東京電力福島第一原発
     ―40年間の歴史と東電の抱える根源的問題―」
     12月11日(日)静岡県・浜松市
   ハ.放射能汚染から見たチェルノブイリと福島
     12月11日(日)山口県・周南市
   ニ.【固定価格買取制度で風力発電は変わるのか?】
     ~なぜこれまでの風力発電事業がうまくいかなかったのか。
      現状と今後~
     12月13日(火)東京都・京橋
 ★4.スペースたんぽぽからのお知らせ
   イ.☆★原発についてみんなで観よう!ワンコイン上映・勉強会★☆
     1215日(木)1900~(1830開場)
   ロ.大好評ヨーガ教室の予定連絡
 ★5.その他、デモの予定など


★1.粉ミルクにセシウム 測定なくして安全なし
                               山崎久隆
 セシウム137と134が合わせて約30ベクレル検出された明治の粉ミル
ク。「明治ステップ850g(缶)」という製品で、12月3日と4日に検査で発
見されたという。ホームページには測定データも公表している。
 明治は、セシウムが検出された製品約40万缶について回収を行うことにし
た。以前の明治とは大きく違った対応の理由は何だろうか。
 粉ミルクのセシウムは乾燥重量でキログラムあたり最大30.8ベクレルで
あるから、飲む段階で溶かしていることを考えれば、摂取する段階で濃度は薄
まることになる。おおむね30グラムを200ミリリットルのお湯に溶かすと
いうから、この状態では1リットルあたり0.8ベクレル程度になる。大量の
放射性物質が混入したとは言えないはずだが、明治は粉ミルクの無償交換を始
めた。このこと自体は良いことのはずだが、そうなると9月に同じ明治を舞台
に起きた給食の牛乳問題は一体どうなるのかという疑問がわく。
 10月、東洋経済誌に明治乳業の学校給食用牛乳のセシウム汚染問題が取り
上げられた。測定をしたのはたんぽぽ舎にある放射能汚染食品測定室、依頼を
したのは町田市議会議員の吉田つとむ氏だ。このとき町田市の学校給食用牛乳
からキログラムあたり6ベクレルのセシウムが検出された。吉田市議は直ちに
明治に対し公開質問状を出し、町田市には学校給食の放射能測定を要請した。
 明治の回答は「(集荷地域にある)各自治体等の調査結果において、放射性
物質は暫定規制値を大きく下回り安定しております。したがいまして、牛乳の
安全性は確保できているものと判断しております」という木で鼻をくくる回答。
セシウムが入った原因や対応策の説明は全く無かったという。
 町田市もまた、まるで人ごとのような対応だったと吉田市議は語っている。
(10月29日週刊東洋経済)
 一方、今回の粉ミルク問題では、飲む段階では遙かに低くなるはずの粉ミル
クを40万缶も回収するという。この対応の違いは一体何だろうか。
 さらに奇妙なのは、今回の粉ミルク問題では汚染原因について説明をし始め
ていることだ。ではなぜ学校給食用牛乳で説明を拒否し続けたのだろうか。
 考えられることは、このときの対応に対して吉田市議のように厳しく追及す
る人がいたことが明治の対応を変えさせたということであろう。
 隣の武蔵野市では同様に5ベクレルのセシウム汚染が見つかった牛乳(明治
ではない)を給食に出すことを中止している。町田市と同じ明治の牛乳を使っ
ていた世田谷区などでは自主的に区で検査をする体制を取るという。
 すぐに成果が現れないとしても、粘り強く迫り続けることが、企業の態度を
変えさせる唯一の道だと言うことを、今回の明治の対応が表しているのではな
いだろうか。
 たまたま粉ミルクを飲んでしまった子どもたちの健康にはおおきな不安が残
るかもしれないが、少なくても発見して取り除くことが出来たことで、この明
治については汚染粉ミルクが出回る可能性は無くなったのだとしたら、今後の
被曝量を低く出来た(残念ながらゼロには出来ないが)と考えるほかは無い。
 町田市の吉田市議のような取り組みが日本中で出来れば、明治のように対応
を変えさせることが可能だろう。文科省の「キログラムあたり40ベクレル基
準」などという恐ろしく高い基準を、自らの手で変えさせることも出来る。


★2.<テント日誌 12/6()
              たくさんの出会いと交流があるテント
                ―― 経産省前テントひろば 87日目 ――

  12月6日(火) 曇り。やや寒い。夕刻からは雨に。
 今日はいろんな人達がテントを来訪され、喋り続け、昼にはテント前リレー
トーク、午後は原賠審があって文科省前前段集会に参加したり、夜には交流会
とその準備等、多忙な一日であった。

 福島の二本松市から田口さんが来訪。この後原子力委員会の委員に会って話
をする予定だそうだ。二本松市の様子を伺う。椎名さんに紹介すると、椎名さ
ん「え~っ田口さん!」と感激の面持ち。福島でのMLで田口さんはよく投稿
されており、教えられるところも多かったそうである。初対面でも旧知の間柄
のような。
 そこへ、浪江町出身の方が、たんぽぽ舎と一緒にもんじゅの全国集会に行っ
てきたと、来訪される。ご両親達は浪江から東京に避難されているという。
  神戸から来訪された方は、神戸で「みちのく懇談室」を開いているという。
関西に避難されている方々の交流の場をつくるということで、月に1度開いて
いて、50名程が参加し、おくに言葉で悩みや苦労を話しつつ、励まし合い、
和んでいるという。母子避難の方々の経済的困難と精神的ストレスは大変なも
のだと言う。
 夕刻前には、以前に一度話し込んだ二本松出身で東京在住の女性が来訪。な
にかもうずっと知り合いであったようにうち解ける。
  昼間の時間帯、霞ヶ関の職員達が昼休み時間とあってテントの前をいっぱい
通っていく。で、職員の皆さんに訴えかけようと、女性達や原田さんでリレー
のスピーチ。
  午後2時から目と鼻の先の文科省前前段集会に参加。今日、結論が出るらし
い。新聞に出ていた様子では酷い内容のようだ。実際、結論が発表された時、
悲鳴のような叫びが湧き起こったという。自主避難している人たちの現実との
落差の大きさに愕然とする。
 前段集会の折に見かけた顔があった。10月にドイツ緑の党の副代表・ヘー
ンの福島行きに同行した折、通訳をしていた高田さんとスイスのジャーナリス
ト・ボースさんであった。
 2人はその後テントに来訪。テント設立のいきさつやその後の過程を説明。
高田さんは25年ほどドイツ在住で、当地で反原発運動に参加している活動家。
3・11後はたびたび日本に来ていて、福島にも足を運んでいるという。
 その時、テントにはドイツのジャーナリストもいて、ドイツ語・英語が飛び
交う。
 夜はテント運営会議の後、交流会。チゲ鍋ということで買い出し等に慌ただ
しかったが、交流会は20名程の参加で盛り上がる。西山監督の「命の闘争」
という映画の主題歌を歌っている九州の一樹さんが、自作の曲を弾き語りし、
椎名さんが石牟礼道子の「みなまた海の道」の一節を朗読。後半からは福島か
ら佐藤幸子さんも駆けつけて、盛り上がりは最高に。夜遅くまで、話は尽きな
い。

                        ( 文責 Y・T )


★3.読者から、集会のお知らせ
イ.柳沢裕子医師『低線量被曝と闘う』講演会のお知らせ

 柳沢裕子さんは、福島第一原発事故以来、福島現地をたびたび訪問し、子た
ちたちの診察・治療にたずさわってきた内科医です。低線量の内部被曝問題に
こだわり、研究と臨床を重ね、警鐘を鳴らしています。
 政府や評論家が言っていることは正しいのか? 健康を守るために何が必要
か? 私たち自身が何をすべきか? 柳沢医師の講演を聞いて考えていきたい
と思います。

●12月9日(金)18時30分~
●JR大井町駅前きゅりあん5階(大井町駅中央改札口ヤマダ電機前に案内が
立っています)
★きゅりあん5F(ヤマダ電機の建物)

◇主催 原発とめろ!新橋アクション
※当日は、資料代300円をお願いします

◇呼びかけ・連絡先:なんぶユニオン
  品川区大井1-34-5河野ビル3階
  TEL&FAX:03-3778-0717
  メール:nanbuunion@yahoo.co.jp


ロ.「原発責任・東京電力福島第一原発
―40年間の歴史と東電の抱える根源的問題―」

20111211() 14時から

会場 浜松市ザザシティ中央館5階パレットB
3・11福島原発事故から9か月、いま問う、原発責任


講師 山崎久隆さん

 今回は山崎さんを講師に、東京電力の原発推進の歴史、福島原発の歴史、原
発事故の実態について学び、浜岡原発の廃炉に向けて考えます。ぜひご参加を。
無料・カンパ歓迎。

講師紹介 1959年生まれ。「たんぽぽ舎」副代表。「劣化ウラン研究会」代表。
TUP(平和のための翻訳者たち)メンバー。86年チェルノブイリ原発事故以来、
原発の安全性問題を中心に活動。米英軍などが使った劣化ウラン兵器の影響も
調査し、廃絶の取組に参加。
共著書に『放射能兵器・劣化ウラン』(技術と人間)、『原発事故から身を守
る』(第一書林)、『原発の地震 防災はどうなっているか』(たんぽぽ舎)、
『冬の兵士』(岩 波書店)他。

主催 人権平和浜松053 422 4810


ハ.放射能汚染から見たチェルノブイリと福島

日時:12月11日(日)午後2時~
場所:周南市総合庁舎2階さくらホール
講師:今中哲二さん(京都大学原子炉実験所助教)「熊取6人衆の一人」
参加費:500円(資料代)
主催:原発いらん!山口ネットワーク

共催:自然エネルギー推進ネット・光,子どもたちの未来を考える親の会,N
ANA,ナチュラ?周南,原発を作らせない山口県民の会,日本キリスト教団中
国教区核問題特別委員会,ボイス・オブ・ヒロシマ

後援:(株)新周南新聞社,毎日新聞,読売新聞山口総局

問合せ先:武重(0820-22-0071),伴(0833-91-0225)


ニ.【固定価格買取制度で風力発電は変わるのか?】
 ~なぜこれまでの風力発電事業がうまくいかなかったのか。現状と今後~

 近年、風力発電の導入に急ブレーキがかかっている。立地、故障の多発、買
い取り価格、送電制限など、さまざまな要因に加え、国が政策として本気で風
力発電を増やす策を採ってこなかったからだ。
 こうした状況のなか、導入されることになった日本のFIT。導入すれば今
後、風力が増えていくのか? ペイする産業として成り立つのか? 法的に整
備が必要なものは? 日本での風車の適地はあるのか? 洋上風力発電に活路
はあるか? 等々の疑問について、現状での解決策、将来の解決策をしめしま
す。

日 時: 20111213() 18:4521:00(開場18:15
場 所: 大竹財団会議室(東京都中央区京橋1-1-5セントラルビル11F
交 通: JR東京駅八重洲中央口徒歩4分(八重洲地下街24番出口すぐ)
     東京メトロ京橋駅7出口徒歩3
     東京メトロ日本橋駅B3出口徒歩4
講 師: 斉藤純夫さん(ウィンドコネクト()代表取締役、
     法政大学サスティナビリティ研究教育機構兼任研究員)

参加費: 一般=500円/大竹財団会員・学生=無料
定 員: 25名 ※定員を超える場合は予約を優先します
主 催: ()大竹財団 Tel 03-3272-3900


★4.スペースたんぽぽからのお知らせ
イ.☆★原発についてみんなで観よう!ワンコイン上映・勉強会★☆

今年最後のワンコイン上映会のお知らせです。

1215日(木)1900~(1830開場※早く来た方への特典映像あり♪)

今回は以下3本です!

●肥田舜太郎先生 『低線量被曝の時代を生き抜く』 講演ビデオ (60分)
~元陸軍軍医で広島原爆直後の被害者の治療にあたった肥田舜太郎さんが大い
に語る~
●『未来への約束』高レベル放射性廃棄物の地層処分(30分)
電気事業連合会制作の原発PRビデオです。必見です!!

「わたしと一緒に地層処分について考えてみませんか?」by 「おしん」で有
名な小林綾子・ナビゲーター

●核廃棄物の映像 (30分)
10万年後ははたしてどうなるのか?

参加費500円です。是非、お越し下さい!


ロ.大好評ヨーガ教室の予定連絡

『優しく心と体を強くするヨーガ』はおかげ様で第7回を終了し、みんなで気
持ちよくヨーガを行なっています。
参加者の方々からは、頭痛などが改善されたとの嬉しい報告も♪

今年のヨーガは、1224日まで開催いたします。
来年は、114日から始めます!
是非遊びに来てください。おいしいお茶もご用意しています。

日時:毎週土曜日10001200
参加費:1500
持ち物:大きめのタオル・動きやすい服装

ご予約・詳細はこちらまで→ http://kokorokaradayoga.blogspot.com/
『優しく心と体を強くするヨーガ』
Twitterもやってます♪ : tampopo_yoga


★5.その他、デモの予定など
イ.電力8社と経産省を巡るデモ!1211日(日)

集合:12月11日(日) 午後1時、日比谷公園中幸門(日比谷図書館裏)
※千代田線・日比谷線「霞ヶ関駅」C1出口より200m
 丸の内線「霞ヶ関駅」B2出口より300m、都営三田線「内幸町駅」A7出
口より150m

※たんぽぽ舎関係者はデモの先頭グループになります。12時50分に集合し
10分簡単な打ち合わせをします。

・午後2時: デモ出発

デモコース地図はこちら

ロ.地震と原発事故情報 その258で★3.メルマガ読者から12月3日福井
県敦賀市もんじゅ廃炉へ集会参加報告中、「ナトリウムは、やっかいで、水に濡
れると核爆発を起こす危険があります。」と記述があります。ナトリウム自体は
核爆発は起こしません。もんじゅ自体は核爆発と呼ぶことのできるほど危険な
装置でしょう。(原田)

───────────────────────────────
[編集部より]
メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿歓迎。
「集会・デモ・講演会のお知らせ」に関しては、タイトル及び内容を400
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2011年12月5日月曜日

川崎区浮島の原子炉施設が再運転しています!








































タウンニュース12月2日号

・東芝研究所原子炉施設、再運転へ

東芝原子力技術研究所(川崎区浮島)が先月29日から試験研究用原子炉施設の運転を再開した。市の危機管理室には市民から不安視する声や問い合わせが相次いでいるという。

運転を再開したのは研究用原子炉の一種「臨界実験装置」と呼ばれる施設。今年3月4日から運転を停止しており、東日本大震災が起こった11月は稼働していなかった。同研究所は7月から定期的に検査委を開始し、11月18日に文部科学省から合格証受理して運転再開に踏み切った。

川崎市はこの間、今年5月に同研究所にたち理気検査を実施し、運転再開にあたっては市に報告することを同研究所に要請。先月24日には同研究所所長に対し、施設に対する情報の公開や安全対策の向上などをまとめた要望書を提出した。今後は「川崎市原子力施設安全対策協議会」を設置し、施設に関する詳細な報告書を受けて立ち入り検査を実施すつ方針。

ただ、そう研究所が再開を発表して以降、川崎市には「なぜ再開を許可したか」 「何とかしてさいかいをとりやめられないのか」という不安視する声が1日10件程度のペースで寄せられているという。

市の危機管理室では「後悔しないことで市民を不安にさえてしまうこともある。こちらからも積極的な情報開示を東芝側に求めていく」と話している。

同研究所によると、燃料からの放射線量が低いため、遮断は必要なく燃料棒を直接取り扱うことができるという。
東芝広報室は「原理力人材育成として研究者の炉物実験への受け入れも行う予定。施設についての情報公開も十分にしている」と話している。

以上、記事より。

以下、東芝の原子炉施設の概要


最大熱出力は200Wで、発電所で発電所と比較しますと、代表的な電気出力110 万kW 級の原子力発電所では定格の熱出力が330 万kW くらいですので、NCA の最大熱出力200W はその1650 万分の1 です。NCA では出力と運転時間が小さく、出力200W に換算すると運転時間は1~2 時間程度になります。定格出力で連続運転する発電所と比較すると、1 年あたりの出力は1650 万分の1 より更に小さな割合になるそうです。


○最大熱出力が200W と低いため、運転中も温度の上昇は測定できない程度に小さく、冷却する必要がありません。
○燃料は棒状の形状で燃料棒と呼んでいます。出力が低いため燃料は減らず、燃料は繰り返して使用することができるので、いわゆる使用済燃料は発生しません。
○燃料室と炉心タンク間で燃料を移送する場合に、燃料からの放射線量が低いため遮蔽は不要で、所員が燃料棒を直接取扱うことができます。
○運転は、短時間の運転を1日に数回行うもので、発電所などのような長時間の継続的な運転は行っていません。出力は0.1W 以下の場合が多く、実験の目的により出力を上げる場合もありますが、50W 以下の運転を行っています。
(東芝の報道資料より)詳細はこちら

福島原発事故の悲惨な状況に直面してなお、まだ原子力施設での実験をしようとする東芝の姿勢が恐ろしいです。
ベトナムなどに原子炉を輸出していこうとする日立など、日本の企業、日本という国が海外からどう見られているかは、想像するのも悲しいです。
安全な廃炉の研究や放射能汚染の除去研究のほうが、これから原発がどんどん廃炉になっていくことを考えれば、安全な廃炉研究や効果的で安全な放射能の除去などの施設のほうがよっぽどビジネスとしても企業のブランドイメージとしても将来性があると思います。

川崎市は廃炉の施設を含め、(株)東芝研究炉管理センター、武蔵工業大学原子力研究所 日立エンジニアリング(株)王禅寺事業所(株)日立製作所電力・電機開発研究所王禅寺分室があります。施設の詳細はこちら

川崎市が率先して、この原子炉の施設を廃炉の研究施設や放射能除去研究施設にするように、積極的に取り組んでほしいと思います。

とにかく、もう原子力の時代は終わりました。
原子力施設を増やすことは、膨大な放射能汚染をいまだにクリーンできない科学技術しか持たない人類には扱ってはいけないものだということは明白です。

すべての原子力施設を一刻も早くなくしていく方向に、日本がどうしてなれないのか。
子どもたちが大人になったとき、もう日本に住めないということがないようにしたいと、強く思います。

2011年12月2日金曜日

たんぽぽ舎さんのメルマガを転載させていただきました。

たんぽぽ舎です。【TMM:No1269
                               転送歓迎

         ◆ 地震と原発事故情報 その254
          4つの情報をお知らせします(12月2日)

   日本の稼働原発、ついに一桁台(9基)全原発停止へあと一歩
   高浜原発2号機(11/25)玄海原発1号機(12/01)が定期検査開始


★1.東電吉田昌郎福島原発所長の責任と大罪
     「東電社内の08年の大津波想定」を拒否したのは
     当時の管理部の部長・吉田だった
★2.<テント日誌 11・30()
        原発廃止の意志が集い、交差し、そして燃え上がる
       ―― 経産省前テントひろば 81日目 ――
★3.メルマガ読者から講演会・集会のご案内、3つ
 イ.もう、だまされない!未来を奪う、原発・TPPー12・7市民集会
   12月7日(水)午後1時半~4時半/参議院議員会館1階 講堂
 ロ.豊田直巳(フォトジャーナリスト)写真展『原発震災のまち』
                        &スライドトーク
   写真展12/2(金)~4(日)10001900 /東村山市
   講演会12/3(土)16001800
 ハ.映画&トークの集いー「ポスターガール」上映会 
   12月3日(土)14001630/スペースたんぽぽ
★4.新聞・雑誌から
  原子力協定 審議入り 原発リスクも輸出
    ヨルダンは地震国 テロも頻発 ベトナムでは絶滅危惧種への脅威
    安全 相手国まかせ 受注競争 フクシマ教訓どこへ



★1.東電吉田昌郎福島原発所長の責任と大罪
     「東電社内の08年の大津波想定」を拒否したのは
     当時の管理部の部長・吉田だった

○2008年に東京電力社内で、福島第一原発に想定を大きく超える津波が来
る可能性を示す評価結果が得られた際、原発設備を統轄する本店の原子力設備
管理部が、現実には「あり得ない」と判断して動かず、建屋や重要機器への浸
水を防ぐ対策が講じられなかったことが27日、分かった。東電関係者が明ら
かにした。(略)東電関係者によると、社内研究の成果である新たな津波評価
を受け、原子力・立地本部の幹部らが対応策を検討した。その際、設備を主管
する原子力設備管理部は「そのような津波が来るはずはない」と主張。評価結
果は学術的な性格が強く、深刻に受け取る必要はないとの判断だったという。
同本部の上層部もこれを了承した。

○原子力設備管理部は、06年に発覚したデータ改ざんの再発防止のため実施
した07年4月の機構改革で「設備の中長期的な課題への計画的な対応や設備
管理の統轄をする」として新設された。部長は発足時から昨年6月まで吉田昌
郎現福島第1原発所長が務めた。東電は08年春、明治三陸地震が福島沖で起
きたと仮定、想定水位5.7メートルを大幅に超え、最大で水位10.2メー
トル、浸水高15.7メートルの津波の可能性があるとの結果を得た。東電関
係者は「評価結果をきちんと受け止めていれば、建屋や重要機器の水密性強
化、津波に対応できる手順書作りや訓練もできたはずだ」と指摘している。

                  (毎日新聞11月28日号より抜粋)


★2.<テント日誌 11・30()
        原発廃止の意志が集い、交差し、そして燃え上がる
       ―― 経産省前テントひろば 81日目 ――

 今日も晴れ、暖かい。テントの周辺は晩秋から冬へ。正面外務省の銀杏が美
しい。テント周辺では枯れ葉が舞う。厚生労働省周辺では、今日東京国公労の
労働組合がのぼりを立て、「組合に入ろう」のアピールとチラシ撒き。

  夕方。薄暗くなったにも拘わらずテント前は賑やか。終日の座り込みから帰
る人。仕事帰りに立ち寄った人、テント前の椅子に座り込む人。談笑する人、
テントの中は車座で一杯。

  9時頃山口・周南市から2人の若者が来訪。1人はサッカー選手だという。
ネットで このテントを知り立ち寄ったそうだ。午後10時半頃若い女性。「仕
事帰りですが。今 から座り込み」と11時半、終電まで座り込み帰る女性も。

  夜になって雨、冷え込んできた。、テント前で舞う枯れ葉が雨に濡れ光り輝
く。明日 の朝クマさんは大変だ。そこへ「ゴミ持ち借ります。」と車を止めて
テントを覗き込む若者。3袋持ち帰ってもらった。テントを支えるさりげない
行為に感謝。

 明日からはいよいよ、とつきとおか、福島ー全国の“女達の未来を孕む女た
ちのテント村行動”が始まる。3つのテントに灯りがともった。

 その日夕方には、原発輸出反対、原子力協定反対の、首相官邸前緊急アクシ
ョンがある。官邸前はテントから歩いていける距離である。

 原発廃止の意志が集い、交差し、そして燃え上がる。

                          ( 文責 H・T )


★3.メルマガ読者から講演会・集会のご案内、3つ

 イ.もう、だまされない!未来を奪う、原発・TPPー12・7市民集会

日 時:12月7日(水) 
    午後1時半~4時半(1時からロビーで通行証を渡します)
場 所:参議院議員会館1階 講堂   
    (地下鉄 有楽町線永田町駅すぐ)
資料代:500円

<プログラム>
.なぜ、私たちは原発とTPPに反対するのか  
     山浦康明さん(日本消費者連盟共同代表)
.TPPが私たちの生活を壊す    
     安田節子さん(食政策センター ビジョン21代表)
.原発とTPP       
     秋山豊寛さん(著述業・農民・"原発難民"
.TPPの具体的影響
 ・食の安全は?   
     天笠啓祐さん(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表)
 ・労働環境はどうなる   
     鴨 桃代さん(全国ユニオン会長)
 ・医療の心配ごと     
     寺尾正之さん(全国保険医団体連合会 事務局次長)
.広がる放射線禍 私たちの活動    
     細井直子さん (横浜市民測定所YCRMS)
.外務省との交渉    参加者からの発言
.アピール採択

☆参加国会議員の発言(随時)

主 催:TPPに反対する市民ネットワーク

連絡先:日本消費者連盟 
電 話:03-5155-4765     ファックス:03-5155-4767
    食政策センター ビジョン21  メール vision21@ps.catv.ne.jp


 ロ.豊田直巳(フォトジャーナリスト)写真展『原発震災のまち』
                         &スライドトーク
★講演会『フクシマ原発事故取材報告
    ~フォトジャーナリストの見た原発震災のまちに生きる子どもたち』

会 場:東村山市立中央公民館(西武新宿線東村山駅東口より徒歩1分)

★写真展(無料!)
日 時:12/2(金)3(土)4(日)10001900
場 所:1階展示室

★講演会(資料代¥500、子ども・学生無料)
日 時:12/3(土)16001800
場 所:4階レクルーム

主 催:NO!原発「子どもの未来を考える」ゆるやかネット

予約&問い合わせ:0423927677(TELFAX)

「原発震災の直後から現地での取材を続けている豊田直巳さんが捉えた住民の
声、子どもたちの姿、まちの表情を伝えていただきながら、原発震災以降を私
ちはどう生きるか、どう福島と繋がっていけるか、を一緒に考える機会にした
い (チラシより)


 ハ.映画&トークの集いー「ポスターガール」上映会 

 ドキュメンタリー2011年度アカデミー賞ノミネート作品『ポスター・ガー
ル』。平和運動と労働運動の結びつきをとらえた『IVAW 明日へのあゆみ』との
2本立て。

当日は「IVAW 明日へのあゆみ」の木村監督も来ます。

一緒に映画について語り合いましょう。

【日 時】12月3日(土)14001630 ※開場1330
【場 所】スペースたんぽぽ(水道橋徒歩5分)
【参加費】1000円


★4.新聞・雑誌から

  原子力協定 審議入り 原発リスクも輸出
    ヨルダンは地震国 テロも頻発 ベトナムでは絶滅危惧種への脅威
    安全 相手国まかせ 受注競争 フクシマ教訓どこへ

○「原発輸出」へとしゃにむに突っ走る野田政権。ヨルダンやベトナムなど4
カ国との原子力協定を国会で承認するための一括審議が30日、衆院外務委員
会で始まった。福島第一原発の事故は収束しておらず、原因究明もまだだ。国
民の理解を得ているとは到底言えない中、「国際的信用」の名の下に、重要な
国際間の取り決めを急いでいいのか。ヨルダン・ベトナムの現地事情をみた。

○(略)ヨルダンは、首都アンマンから北へ約四十キロ離れたマジダルに、第
三世代原発を当面一基(百万キロワット)建設する予定だ。(略)NPO法人
「環境・持続社会」研究センターの田辺有輝さん(三二)はこう考える。「ヨ
ルダンの建設予定地は内陸部で世界有数の乾燥地帯にある。慢性的な水不足状
態にあり、原発に必要な冷却水の確保が極めて困難。耐震性にも不安がある。
ヨルダンはシリア・アフリカ断層の上に位置しており、「地震の多発国。原発
本体の耐震性を高めたとしても、送電線や導水管、下水処理場などの周辺イン
フラが倒壊することも考えられる。第二の都市ザルカ(人口八十万人)は原発
からわずか十五キロの距離。ザルカにはヨルダンの工場の50%、アンマンは
百二十万人が住む。事故の際に、これだけの住民を一斉に避難させることは現
実的に不可能。(略)ヨルダンはテロが頻発している国。昨年四月八月には、
ロケット弾が発射される事件が発生した。原発や下水処理場などがテロに狙わ
れる可能性がある」。

○(略)ベトナムへの原発輸出についても問題点は多い。建設予定地は国立公
園に隣接しており、絶滅危惧種のアオウミガメの産卵地や貴重なサンゴ礁があ
る。地元住民は農漁業で暮らしてきた。現地調査した国際環境NGO「FoE
ジャパン」の満田夏花さん(四四)が問題視しているのは、日本の国際協力銀
行(JBIC)の低利融資が想定されていることだ。JBICは公的資金で海
外での企業活動を支援する仕組み。融資の審査には、重大な環境影響を与えな
いとするガイドラインがあり、満田さんは「ベトナムの建設予定地はこのガイ
ドラインに反している」と批判する。ヨルダン、ベトナムとも使用済み核燃料
や放射性廃棄物の処理については、相手国任せになっているのが実情だ。

○(略)玄葉光一郎外相は「(日本では)原発の依存度を最大限減らす。段階
的に減らす」と述べた。にもかかわらず、海外には輸出することに矛盾はない
のか。県民が惨禍に苦しむ福島選出の玄葉外相は「個別の商談は民間の判断。
他方、原子力協定は核不拡散と平和利用を法的に担保することで、政府が責任
を持って対応していく」と前置きし「原発の安全性の確保は一義的には当該国
の責任だ。原発事故を踏まえ、教訓を世界と共有できる。原子力安全の向上
は、わが国の果たすべき国際貢献だ。諸外国の希望する場合は、核不拡散と平
和利用を考慮しながら原子力協力をすることは意義がある」と強調した。この
日、FoEジャパンなど三つの市民団体は衆院議員会館で会見し、協定締結に
反対する声明を出した。前出の満田さんは「原発輸出は福島の教訓を踏まえて
おらず、相手国にも大きなリスクを押し付けることになる。日本が協力すべき
なのは、省エネ技術や再生可能エネルギーの技術だ」とし、こう訴えた。「日
本で原発が廃れてしまうことを非常に恐れている人々がおり、海外に活路を求
めている。一部のプラントメーカーの利益のために公的資金を使ってまで原発
輸出をすすめるべきではない」

            (東京新聞12月1日「こちら特報部」より抜粋)



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地震大国日本を視覚的に見ると。



せまい国土の島国で、こんなに地震が頻発しているにまだ原発再稼働とか、原発を建設しようとしているなんて、本当に信じられません。

関東直下型で震度6以上の地震が発生する率は、30年以内で70%といわれています。科学が発達した現在においても、地震の予知や難しく、ましてや、地震の対策は個人単位でやっていく以外に方法ないのが真実です。
関東に直下型の大地震が起こった場合、支援がすぐ来ることはあり得ません。必ず3日から1週間程度の備えが必要です。

ご近所の助け合いも、個人の備えがあってこそ成り立つものです。

個人の備え→周辺地域の備え(町内会単位での備蓄や防災設備)→避難所の運営(町内会自治会単位での運営)

放射能汚染の問題でも嫌というほどわかったともいますが、国や自治体はいざというとき役に立ってくれません。

なぜなら、地震や原発事故は、国全体が機能しなくなる問題だからです。

各自治体の防災課に尋ねれば、どういった備えが必要なのか、分かりやすくまとまっているパンフレットもあると思います。

地震でのいざという時の知識や、地震による原発事故が起こった場合の備えなど、分かりやすくまとまっていてお薦めなのが下記の本です。