2011年9月29日木曜日

「被ばく量低くても発がん性リスク」朝日新聞の記事より

朝日日新聞【科学面】9月29日の記事より

・「被ばく量低くても発がん性リスク」
  専門家 線量に応じて増加






































100ミリシーベルト以下の被ばくでは健康にどんな影響があるのか-。
今月に福島市で開かれた国際専門家会議「放射線と健康リスク」で、英国やロシアなどの専門家が、線量が低くても健康への影響はゼロではないという研究成果や、福島県での発ガンリスク予測を発表した。

健康影響が明らかにあるとわかっているのは被ばく線量が100ミリシーベルト以上。国際放射線防護委員会(ICRP)などはこれ以下でもがんリスクはゼロにはならず、線量に応じて、直線的に増えるという仮説を採用している。

英マンスフィールド大のリチャード・ウェークフォード客員教授は「ICRPの仮説が正しいと裏付ける調査がある」と指摘した。

1980年代後半から90年代にかけて米国立がん研究所(NCI)などが実施した調査だ。20年代~60年代に病気のために複数回、胸部X線検査を受けたことがある女性総計6千人を約30年間追跡した。1回の被ばく量が10ミリシーベル以下でも検査回数が増えれば、乳がんのリスクは被ばく線量の累計に応じて上がっていた。

英国では、ICRP仮説に基づき、低線量の健康影響をみる大規模な調査が実施されている。小児がん患者3万人分の詳細なデータベースを使い、小児白血病患者1万人と、白血病ではない子どもたちの、自然環境からの被ばく線量を比較する調査の中間報告書まもなくまとまるという。

英国の自然からの平均被ばく量は年間約2.2ミリシーベルトだが、地域によってわずかな違いがある。ウェークフォードさんは「これだけ超低線量では、喫煙など別の発がん因子の影響を受けている大人では見分けが難しいが、子どもの白血病ではリスクの評価が期待できる。予備的な解析段階だが、小児白血病の約15%は、住む地域の自然からの被ばく線量の多さが原因の可能性がある」と話す。

ロシア保健・社会開発省医学放射線研究所のビクトル・イワノフ副所長は、チェルノブイリ原発事故による甲状腺の被ばく線量が高かったブリヤンスク地方で、小児の甲状腺がんの発生頻度とICRPのがん発生予測モデルを比較した。

この地域の小児の甲状腺だけでの被ばく線量は平均252ミリシーベルトで、やく44%甲状腺がんのリスクが高まっていた。一方、ICRPの発生予測モデルで計算するとリスクは約33%高くなると出た。「事故を受けて通常より丁寧に検査をするため、予測より実際のリスクは高く出る傾向がある。このことを考慮すれば、ICRPの予測モデルはほぼ実態に合っている」とイワノフさんは言う。

ICRPの予測モデルを使い、東京電力福島第一原発事故の影響で固形がんの発生リスクがどれくらい高まるのをシュミレーションした。













イワノフさんは「実際の福島県の住民の被ばく線量ははっきりしていない。これぐらいリスクが上がるとしても、喫煙よりずっとリスクは低い。心配しすぎないでほしい」と話している。

以上、記事より

海外では1980年代から被ばくに関してしっかりと研究をし、その危険性を認識していたにもかかわらず、なぜ日本政府や御用学者と言われる事故後すぐに登場した科学者の方々は、安全だ心配するなと平気でウソをついていなのでしょうか。

事故後当初から危険性をブログで発表し続けてる武田邦彦教授は、『被ばくは足し算』とおっしゃっています。とくに子どもたちの被ばくのリスクに関して非常に危惧されています。
空間線量だけでなく日常の食べ物の中も気をつけなければならないのが、いまの日本の実情だともいます。
放射能の除染を徹底しておこない、食品の汚染に関してもデータをきちんと公表してもらうことで、私たちは心配をすることもなくなるはずです。

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